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膀胱炎
膀胱炎(ぼうこうえん)とは、膀胱に細菌が感染して起こる病気です。膀胱炎には急性膀胱炎と慢性膀胱炎があります。スポンサーリンク
膀胱炎とは
膀胱に細菌が感染して起こる病気を膀胱炎といいます。膀胱炎には急性膀胱炎と慢性膀胱炎があります。乳児では男の子が多く、2~3歳を過ぎたあたりから女の子に多く、特に20~30の女性に多く見られます。疲労、性交渉、妊娠、分娩、月経などが感染のきっかけになります。
膀胱炎の症状
膀胱に細菌が感染することによっておこる病気です、排尿痛、頻尿、尿の濁りが初期症状となります。排尿時につーんとくる特有の痛み(排尿痛)の症状があります。
放置すると排尿時だけでなく、普段も下腹部に痛みを感じるようになります。
尿に血が混じることもあり、排尿の終わりごろになって血尿の色が特に濃くなるのが特徴です。膀胱炎で熱が出ることはありませんが、最近が膀胱からさらに腎臓にまで到達すると、腎盂腎炎をおこり、発熱や腰痛などの症状がでます。
急性膀胱炎の症状
典型的な急性膀胱炎では、排尿痛、頻尿、尿混濁などの症状が見られます。
慢性膀胱炎の症状
慢性膀胱炎の場合は症状は比較的軽く、また、様々です。排尿痛よりも、排尿時や排尿後の不快感を訴える人が多いです。また、残尿感や下腹部の鈍痛なども症状としてあります。
慢性膀胱炎の治療
慢性膀胱炎ではまず第一に基礎疾患の治療が必要です。カテーテル留置例では可能な限り早期に除去します。
薬物療法
外来患者では経口剤を投与しますが,キノリンカルボンST合剤,ミノサイクリンなどを使用します。
入院患者でも軽症の場合はこれらの経口薬の投与による慢性膀胱炎の治療となります。投薬期間は1~2週間位です。臨床症状が強く,遷延する場合は注射剤を使用することもあります。
薬剤は感受性試験の結果に従って選択しますが,最近では第3世代セフエム系抗生剤物質,緑眼菌にも有功なペニシリン系抗生物質が主に使用されています。
場合によってはアミノ配糖体系抗生物質が選択される事もあります。また,ペニシリン系あるいはセフエム系抗生物質とアミノ配糖体系抗生、緑膿菌の薬剤感受性慢性膀胱炎物質との併用も行われることもあります。
その他の慢性膀胱炎の治療法
いずれの場合も水分を十分摂取させることが大切になります。カテーテル留置例では膿尿,細菌尿が症状としてみられることがあり,適宜,尿培養,薬剤感受性試験を行う必要はありますが、とくに臨床症状がない限り,薬剤の投与は行いません。これは薬剤により耐性菌の出現,副作用などマイナス面がみられるからです。また,カテーテルからの尿流出状態が良好であれば膀胱洗浄は不要です。
急性膀胱炎の治療
薬物療法
急性膀胱炎から分離される大腸菌はほとんどの薬剤に感受性があります。第一次選択剤としてはペニシリン系,セフエム系、抗生物質の経口剤あるいはピリドンカルボン酸系合成抗菌薬がよいとされています。
なおピリドンカルボン酸系合成抗菌薬には球菌に効かないの薬剤もあり,治療前の検尿で球菌がみつかった場合は前二者のうちいずれかを使用するのが良いでしょう。治療開始から3~4日で症状,尿の経過ともに正常化してきます。
また,再発を繰り返す場合は薬の投与量を減らして,さらに1週間程度追加投与することが望ましいと思われます。
その他の急性膀胱炎の治療法
多くの患者は排尿痛,頻尿などのために水分摂取を控えています。これが治癒を遷延させる原因の一つとなっています。そのため,十分水分を摂ることが重要で,これにより急性膀胱炎の自然治癒傾向を促進させます。血尿が強いときなどは止血剤,疼痛が強ければ消炎鎮痛剤も併用しますが,多くの場合は化学療法のみで十分というみかたが強いです。
また,急性症状が強いときには局所の安静も必要です。
慢性膀胱炎の原因
経過は比較的長く続き,尿道に基礎疾患のない慢性単純性膀胱炎と種々の基礎疾患を有する慢性複雑性膀胱炎に分類されます。
基礎疾患
複雑性膀胱炎では尿路に様々な基礎疾患をがあります。男性では前立腺肥大症、膀胱腫瘍,膀胱結石などがあり,女性では子宮癌の手術後などに起こる神経因性膀胱などが多くみられます。
起炎菌(きえんきん)
急性膀胱炎と違い,多くの種類の菌がみられ,大腸菌は非常に少ないです。また,グラム陽性球菌の占める割合も高くなっていて,特に腸球菌の増加が目立っています。女性の場合,臨床症状のみで,尿検査,尿培養によっても有意の所見が見られないこともあります。男性では膀胱炎の症状を訴える患者で,慢性前立腺炎によるものがあるので,前立腺の触診を行う必要があります。
急性膀胱炎の原因
急性膀胱炎のほとんどが尿道に基礎疾患の無い膀胱炎です。年齢としては、20歳~30歳に多く性別では圧倒的に女性に多い病気です。
女性に多い原因としては、解剖学的に女性の尿道は男性と比べると短いことがあげられます。感染経路としては外部から尿道を通じての逆行性感染がほとんどを占めます。
細菌が膀胱内に進入しても常に発症するというわけではなく発祥の原因として長時間排尿を我慢すること、性交、冷え、月経などがあります。
男性の場合、単純性膀胱炎は少なく、前立腺肥大症や膀胱腫瘍など様々な基礎疾患を有する複合性膀胱炎の場合が多いです。このばあい、細菌による感染が原因となる場合が多いです。
膀胱炎に関するQ&A
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