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胸水穿刺
胸水穿刺(きょうすいせんし)とは、肺や胸膜、胸膜臓器に障害があると異常に増加する胸水の一部を採取する検査です。スポンサーリンク
胸水穿刺の目的
胸水は、胸膜腔内にある生理的に必要な微量の液体成分です。健康な人でも少量はありますが、一定量に保たれています。しかし、肺や胸膜、胸膜臓器に障害があると異常に増加します。
異常な胸水の有無は、胸部X線検査や胸部CT検査でもわかりますが、胸水の一部を採取して調べることによって障害の様子やその原因を調べることができます。
胸水には、炎症があるときに病巣から出る滲出液と、毛細血管などから漏れ出る漏出液の2種類があります。胸水が異常に増えると、呼吸困難、胸痛、胸部圧迫感、せき、頻脈、発熱などの症状が現れます。
胸水穿刺の方法
胸水の採取は、胸壁への経皮的穿刺(皮膚を通じて注射針を刺す方法)で行われ、色や匂いなどの外観や、比重、タンパク量、LDH(乳酸脱水素酵素)、細胞数などの性状を調べます。
局所麻酔をした後、肋骨の間から穿刺を行ないます。穿刺針を入れる際、呼吸を止めます。身体を動かさないように固定し、咳やくしゃみは我慢します。検査時間は10~30分ほどです。
目的が検査だけなら胸水を100ccほど採取してすぐに終了となりますが、胸水が大量に溜まっている場合は、身体への負担を考えてゆっくり抜き取るために時間がかかります。
胸水の採取後は穿刺場所をしばらく圧迫して胸水の漏出を防ぎ、30分~数時間、ベッドで安静にします。
胸水穿刺検査の判定
胸膜炎や肺炎、肺がん、そのほかの悪性腫瘍などでは、血性があり混濁した滲出液が見られ、タンパク質の濃度は高く、また比重も高くなっています。また、LDH(乳酸脱水素酵素)も高値を示します。胸水には、臓器から剥がれ落ちた細胞も含まれているので、肺がんなどが疑われる場合は、引き続いて細胞診などが行われます。
一方、心不全や肝硬変、ネフローゼ症候群では、黄色っぽく透明な漏出液が見られ、低タンパク、低比重となります。また、LDH(乳酸脱水素酵素)も低値を示します。
異常な場合に疑われる病気
胸膜炎、肺炎、肺がん、心不全、肝硬変など
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胸水穿刺に関するQ&A
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