ICU
集中治療室のこと。外科手術後の重症患者などを対象に、24時間体制で呼吸、循環状態などを監視しながら集中的な治療を施す施設。
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集中治療室のこと。外科手術後の重症患者などを対象に、24時間体制で呼吸、循環状態などを監視しながら集中的な治療を施す施設。
急性と慢性の中間の意味。急性ではないが、急性に近い病気や症状の起こり方のこと。
血液のpH(ペーハー:水素イオン濃度、7.0が中性、7.0未満が酸性、7.0より上がアルカリ性)が下がり、酸性側に傾いた状態のこと。正常な血液のpHは7.35~7.45の弱アルカリ性。逆にアルカリ性側に上がった状態はアルカローシスという。
放射線治療に、その効果を増強する目的で化学療法を加えて行う治療法。1990年代後半にアメリカで臨床試験が行われ、今は世界で推奨されている最強の治療。化学療法は多少減量して投与されるが、照射の部位(照射野)のみならず、照射されていない部位の病巣にも作用し、全体として治療成績を改善することが期待されている。この治療法は、がんが大きい場合や子宮周囲に広がっている場合、同時に行うことが標準治療となっている。
外から強く圧迫したときに覚える痛みのこと。押された部分の筋肉や組織に炎症、腫瘤(こぶ)があったり、その下の臓器に異常がある場合などに感じる。
意思とは関係なく、不規則でゆっくりとした運動が、同じようなパターンで繰り返し起こる状態。四肢末梢部に多くみられ、脳性麻痺や脳炎後遺症などを伴うこともある。
筋肉の緊張が弱くなったり消失してしまった状態。
副腎髄質から分泌されるホルモン。交感神経系を刺激し、心拍数増加、血圧上昇、血糖増加などの作用を示す。エピネフリンとも呼ばれる。
口の中の粘膜や舌などにできる円形の潰瘍病変。表面は白っぽい苔状の付着物に覆われ、充血した粘膜がまわりを囲む。10日前後で自然治癒することが多いが、再発を繰り返す場合もある。
たんぱく質の構成要素。たんぱく質は約20種類のアミノ酸からなるが、このうち8種類は体内で合成できないため、食品から補わなければならない。
血液のpH(水素イオン濃度)が上がり、アルカリ性側に傾いた状態。逆に酸性側に下がった上体はアシドーシスという。
血液中のナトリウムやカリウムの濃度を調節する副腎皮質ホルモン。これが過剰に分泌されると、血液中のナトリウムが増え、血圧が上がる。
正常に発達していた臓器や組織の体積が減少し、その機能が低下した状態。多くは緩やかな経過をたどるが、急激におこるものもある。
生きた臓器や組織を体から切り離し、体の他の場所、または他の体に移しかえること。現在は皮膚、角膜、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、骨髄などの移植が行われている。
薬の連続服用などによって、その薬がないと耐えられなくなり、通常量またはそれ以上を必要とする精神身体的状態。精神用剤、アルコール、ニコチン、麻薬などの常用でみられる。
遺伝子の異常によって現れた病気に対し、対外から正常な遺伝子を導入することで病気を治療または改善しようとする最先端の医学。先天的な遺伝性疾患、癌(がん)、エイズなどへの応用に期待が集まっている。
あることの原因となったり、他に影響を与えるなどして事柄を成り立たせるもの。危険因子、遺伝因子といったように使われる。
膵臓のランゲルハンス島と呼ばれる内分泌細胞群から血液中に分泌されるたんぱく質ホルモン。インスリンが不足したりその作用が妨げられると、血糖が異常に増加する。
ウイルスなどが体内に侵入した際に生産される糖タンパク。α型、β型、γ型の3種類があり、ウイルスの増殖を抑えるとともに、身体の防衛機能を高める作用を持つ。C型肝炎にかなり有効であることがわかり、癌治療への応用も研究されている。
入院治療中の患者が、他の患者、医師、看護師、医療器具などを通じて病院内で感染症にかかること。薬剤耐性を持つため治療が困難なMRSA感染症が現在問題となっている。
病気を引き起こす微生物の中で最も小さな存在。発育、増殖に必要な物質を独力で作り出すことができないため、細菌、動物、人間の細胞に寄生する。
血液を心臓へ戻す静脈の血流が妨げられ、局所の静脈または毛細血管内の静脈血が停滞して増加した状態。心臓の機能低下や、静脈の圧迫・狭窄・閉塞などでおこる。
血液、リンパ液、胆汁などの体液が正常に循環したり流れたりせず、ある部分に滞ってしまう状態。炎症や血液循環障害などでおこる。
麻痺や筋力の低下がみられないのに、意志に基づく運動がバランスよく行われない状態。物がうまくつかめない、思うように字が書けない、足の動きが協調せずうまく歩けないなど。
体のある部分の細胞や組織が死んでしまった状態。血液などの循環障害、代謝障害、微生物の感染、化学物質の作用、物理的な力などその原因は様々。
壊死(えし)した細胞や組織が細菌感染などによって腐敗し、褐色または黒色を帯びて悪臭を放つ状態。
細菌汚染や化学的・物理的作用などによって体の組織が障害を受けたときにおこる発赤、痛み、発熱、腫れなど。体内に異物が侵入するのを防ごうとする体の防衛反応のひとつ。
血液中にビリルビン(ヘモグロビンなどが分解してできる老廃物)が異常に増えることによって、全身の皮膚や粘膜が黄色くなった状態。肝臓や胆道などの病気にともなう特徴的な症状。
特定の分泌物が、腺組織から導管を経て皮膚、気管、消化管などに分泌されること。汗、涙、唾液、胃液、腸液など。
皮膚や粘膜が深部まで欠損した状態。物理的・化学的刺激、炎症、ストレス、循環障害などが原因で生じ、治っても瘢痕が残る。欠損が浅いものは「糜爛(びらん)」もしくは「ただれ」と呼ばれる。
脂肪中の不飽和脂肪酸が空気中の酸素を吸収し、過酸化物を生成した状態。体内に過酸化脂質が増えると、老化現象を促したり、動脈硬化や肝臓病を進行させるといわれている。
意識がなく、呼吸や心臓の拍動も停止して、外見からは生きている徴候が認められないが、実際は生存している状態。人工呼吸や心臓マッサージなどで蘇生することもある。
間脳の視床下部の先にあり、内分泌系の中枢的役割を担う。各内分泌器官はここからの指令を受けて、それぞれの組織に作用させるホルモンを分泌する。
特定の病気が、ある家系に集中して起こる状態で、遺伝性とほぼ同じ意味。
ある病気にかかっているときに、それが原因でさらに別の病気が重なること、または同時に存在するもう一方の病気を指す。例えば糖尿病では、腎症、網膜症、神経障害が三大合併症として有名。また、手術後におこる肺炎や縫合不全など、手術に起因する病態も合併症という。
かさぶたのこと。真皮(表皮の下の部分)内の出血や炎症が皮膚の表面に波及したもので、血液成分の血漿、白血球、赤血球などが皮膚の表面に固着してできる。
症状が時々発生するもの。例えば動脈硬化症などにみられる間欠性跛行は、歩いているうちに足が痛んで歩行困難になるが、しばらく休むと痛みがとれて歩けるようになる。
特定の抗原(アレルギー反応を起こす原因物質)に対して、免疫反応をおこす態勢が体内に出来上がった状態。この状態で同一の抗原が再び体内に侵入すると、アレルギー反応が生じる。
病原体や薬物などに対する生体反応の強弱。病原体に対する薬の効果を表す場合にも使われる。ある薬によって死滅したり発育が阻害される細菌を、その薬の感受性菌という。
感染体が感染源から生体に侵入する道筋のこと。病原体に汚染された飲食物による経口感染、保菌者の咳などによる飛沫感染、幹部の皮膚や粘膜に触れておこる接触感染などがある。
患部からかけ離れた部位に感じる痛みのこと。例えば狭心症では、発作時にみられる左肩から左手内側に沿って指先に放散する痛みのことをいう。痛みの源の刺激があまりにも強いと、その刺激が近くの神経にも影響を及ぼしておこる。
内臓、器官、神経、筋肉などの組織に、解剖学的・病理学的な変化や異常がおこって生じる疾患。機能的疾患に対比する言葉。
組織に解剖学的・病理学的な変化や異常が見当たらないのに、その臓器や器官の働きが低下あるいは亢進し、それが原因となって生じる疾患。器質的疾患に対比する言葉。
病気や症状が短期間のうちに進行するもので、慢性に対比する言葉。
病気が数ヶ月や数年といった長い期間をかけて徐々に進行するもので、急性に対比する言葉。
血管、気管、食道など、管状あるいは袋状の器官の内腔が狭くなり、血液や食べ物などが通過しにくくなった状態。
関節を構成している骨や軟骨などの障害によって、関節が動かなくなったり、筋肉が急速に収縮して突っ張ったようになった状態。
食道、胃、腸などにできるポケット状の外側への膨らみ。内腔は粘膜に覆われている。
放っておくと眠り込んでしまうが、たたいたり声をかけられたりすれば目を覚ます状態。これより障害が重く、刺激してもなかなか目覚めない状態は嗜眠(しみん)と呼ばれる。
放っておくと眠り込んでしまい、刺激しても鈍い反応しか示さず、なかなか目覚めない状態。これより程度が浅く、たたいたり声をかけられたりすれば目覚める状態は傾眠(けいみん)という。
細胞と細胞、または組織と組織の間を生める組織で、体を構成する細胞同士をつないだり、臓器を支えたり、クッションの役目を果たしたりする。
体内におこった出血が一部分にたまったもの。脳出血の外科的治療として、血腫に針を刺して血腫を吸い取る血腫吸引除去手術などもある。
血液は血球(赤血球、白血球、血小板の3種類)と呼ばれる形のある細胞成分と、血漿と呼ばれる液体成分からなるが、このうち血漿から血液凝固因子の大部分を除いたものをいう。
インスリン依存型糖尿病の発病時などにみられる、インスリン作用の欠乏による代謝異常。多尿、のどの渇き、体重の減少、食欲異常、意識障害などが特徴的な症状。
病気の原因そのものを直接取り除いたり、何らかの身体の機能欠損を埋めたりすることを目的とした治療法。病気にともなう症状や苦痛を軽減する対症療法に対比する言葉。
病変が局所に限られている状態で、びまん性に対比する言葉。
病変がはっきりと限定できず、広範囲に広がっている状態。限局性に対比する言葉。
「最初の」もしくは「第一の」といった意味を持ち、二次性または続発性に対比する言葉。他の病気の結果としておこる病気ではなく、その病気自体が源となるもの。
ある病気にかかっているときに、その病気に関連して発生する疾患や症状のこと。二次性とほぼ同じ意味で、原発性に対比する言葉。
副交感神経系とともに自律神経系をつくる。この働きが優位になると、心臓拍動促進、血圧上昇、内臓血管収縮、胃液の分泌抑制などの働きを示す。
異物の侵入から体を守る免疫反応を引き起こす性質を持つ物質のこと。体内に抗原が入ってくると、体は抗体を作り、抗体を抗原に結合させることでその毒素を封じようとする。
関節周囲の皮膚、関節包、靭帯など、関節を覆っている柔らかい組織が収縮し、関節の動きが悪くなること。進行すると強直と呼ばれる状態になる。
カビなどの微生物から作られる薬で、病原微生物に作用し、その増殖を抑えたり死滅させたりする作用を持つ。ペニシリンがその代表。
体内に侵入した抗原の刺激により、自己防衛のために体が作り出す物質(たんぱく質)。抗原と結合することによって、その毒性を封じようとする。
筋肉が硬くなり、こわばって動かなくなった状態。外から力を加えようとしてもすべてにおいて抵抗を感じる。
意識を失って覚めない状態で、脳が重い障害を受けていることを示す症状の1つ。強い刺激には反応を示す半昏睡と、どんな刺激にも反応しない深昏睡とがある。
体の組織の最小構成単位。核となるDNA(染色体遺伝子)と、それを囲む細胞質からなり、分裂を繰り返して増殖する。人間の体は数十兆個もの細胞によって構成されている。
心筋の拍動のもととなる刺激を発生させ、それを心房から心室に伝えて調和のある心臓の収縮・拡張を生じさせる特別な神経組織。
本来は非自己(異物)に対する防衛反応としておこる免疫の働きが、自己(自分の体の細胞や組織など)に対しても示され、それを排除するために抗体を作り出してしまうこと。
麻痺などの運動障害がなく、行動の内容も理解していながら、ある動作ができない状態。動作の順序を間違える、絵や図を描くと形が崩れてしまうなど。
いくつかの症状が集まって1つの病的状態を形成するもの。例えばかぜは「かぜ症候群」が正式な病名で、呼吸器におこる様々な感染症が含まれる。
交感神経系と副交感神経系からなり、代謝、循環、分泌、消化吸収、生殖など生命維持に不可欠な機能をつかさどる神経系。自分の意志ではコントロールできない。